経営コンサルタントをしているというと、色々なことを知っていて、どんどん教えるというイメージがコンサルティング業には強いように感じます。
実際に私もコンサルタントという仕事をするまでは、教えないといけないと思っていました。
しかし、実際には教えるというのは業務のほんの一部にすぎません。
セミナー講師や講座運営がメインの方なら教えるということがメインの方もいるでしょう。
今回は経営コンサルタントって何をしているの?とよく聞かれるので今回は経営コンサルタントの仕事についてご紹介します。
※色々なコンサルタントがいるのであくまで弊社のコンサルティングサービスについてとお考えください。
話を聞く
問題を解決するためには、その問題を特定することが大事だとよく言われています。
お医者さんなどのお仕事をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
お医者さんは、一体その症状はどのような病気からきているのか、を質問をしたりしながら確認をしていきます。
あまり症状を聞かれないと「あれ?大丈夫?わかっているのかな?」となりますよね。
経営コンサルティングについて言えば、問題さえ見つけてしまえばほぼ解決することができるとも言われています。
これは様々な問題に対して色々な会社や経営者がすでに取り組んできており、解決をしてきたという歴史があるためです。
あなたの問題も、どこかで誰かがすでに解決をしたことがあるということです。
この問題の把握は一見簡単なようですが、簡単ではありません。
多くの問題は、現象であることが多いからです。
つまり根本的な原因があり、その根本原因から様々な問題という現象が起きているということです。
一つの問題に対処したら、また違う問題がでてきたという場合には根本原因ではなく現象に対応をしてしまっていることが多々あります。
では、この根本原因を見つけるためにはどうすればいいのでしょうか?
色々な方法がありますが、経営者・従業員の方から話を聞いていくしかありません。
様々な不満を聞いていき根本原因を探っていくということが、経営コンサルタントの最初のお仕事になります。
意見が出る場を作る
根本原因を見つけたらすぐに解決策を提示するだけではなく、意見がしっかりと出てくる場を作っていかないといけません。
解決策を提示するにしても、「この解決策をどうやって実行していくか?」という意見を集めていかないといけません。
解決策だけを提示すればいいのではないか?と思う方もいるかもしれませんが、人から言われたことだと実行力が弱くなったり、自分事として動けなくなってしまいます。
しっかり関係者が話し合って、一つの施策が出来上がれば自分事として行動することができます。
また結果がでれば組織としての自信にもつながるし、失敗をすればみんなでどう改善しようと考えることができるようになります。
遠回りかもしれませんが、会社を強くするためには必要なことだと思います。
軌道修正をする
会社全体から情報を集めて、会社全体で施策を作っていくということをお伝えしました。
しかし、これらのことは簡単に流れ良く進むことはありません。
変わった意見や不満を言ってくる人もいれば、どうしても自分の施策にこだわる人もいます。
この点なども含めてコンサルタントが第3者として調整をしていく必要があります。
いくつか調整するポイントはありますが、3つほどご紹介します。
不満についてすべて回答する
従業員から不満をヒアリングしていきますと伝えると、経営者の方からは「すべての話なんかに対応できない」と言われます。
確かに多種多様な意見がでてきそうな感じがしますが、それは現象であって根本原因は1つか2つであることが多いので経営者が考えているようなあっちにもこっちにも対応するとなることは少ないのがほとんどです。
しかし、中には時間がかかるものや今はやるべきではないことも不満として出てきます。
こんな時は、放置をしたり無理だとバッサリ切るのではなく、「時間がかかるが対応をしていきたい」「今は〇〇だからやるべきではないからやらない」ということをしっかりと伝えていきます。
一番やってはいけないのは、無視をすることでしょう。
これをやると「言っても無駄だから言わない」となってしまいます。
問題があっても表に出てこない体質になってしまいます。
締め切り・担当を設ける
こちらは施策を作る時に必要なことです。
話が盛り上げると「よし!やろう!」で終わってしまうケースがあります。
これを実際に誰がいつまでにやるのかを決めていかないといけません。
また期限を求めると、無理なぐらい短い期間を言うか、施策が進まなくぐらい長い期間を言うケースが多いです。
ある程度、適正な期間を設定してもらえるように調整をしていく必要があります。
他社事例を出す
根本原因に対する意見を出してもらう時に、まったく情報がないのでは意見が出にくくなります。
根本原因は過去にどこかでどこかの会社が解決をしたことがあるものばかりです。
話が進むように「他社の事例」を用意してあげることも重要です。
どうしても自分の業界は特殊だと思い込んでしまいがちです。
「他の業界ではこんな事例があるますよ」という事例の伝え方だけではなく、「他の業界の同じような問題なら?」と視点を変えてもらうための質問も時には必要です。
まとめ
経営コンサルタントと言っても強みや専門としている分野が異なるため、全てに共通する訳ではありませんが、私が知っているコンサル業の方や私自身は上記のような仕事の仕方をしています。
その上で、強みマーケティングだったり、人事労務が専門だったり、WEB関係が専門だったりと別れてくると思います。
選ぶ方も大変かもしれませんが・・・ある程度自分の問題に近い専門分野の人から話を聞いてみると良いのではないでしょうか?
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