財務諸表・決算書という単語を聞いたことがない経営者の方はいないと思います。

 

そしてこの財務諸表と決算書という書類が好きな方もすごく少ないのが実情です。

 

今回はみんな知っているけど好きじゃない財務諸表についてです。

 

財務諸表とは?

財務諸表とは何なんでしょうか?

 

財務諸表とは「会社の今までの資産一覧表と1年の儲けの表」のことを言います。

 

資産一覧表=貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)

会社の今までの資産一覧表というのが貸借対照表という表のことを言います。

 

会社が設立してから今までどのようにお金を得て、そのお金をどのような資産に変えてきたのかを一覧にしたものです。

 

個人で例えると、初めて社会に出て働き始めて、給料を得て、その給料をどのような資産に変えてきたのかを一覧にした物になります。

 

年収400万で生活費等をさしひいて、毎年100万を貯金として残せているとします。

 

10年経過すると1,000万になっています。

 

現金として持っていれば資産は預貯金1,000万となります。

 

500万で車を買っていれば、「預貯金500万、車500万」となります。

 

すごく単純に言うと貸借対照表はこのような資産一覧表ということになります。

 

 

1年の儲けの表=損益計算書(そんえきけいさんしょ)

一方、損益計算書は会社ができてから今までとかではなく、その1年間での儲けがどうだったのかを表した表のことを言います。

 

前述で、年収400万で生活費等をさしひいて、毎年100万を貯金として残せているという例を出しました。

 

損益計算書は、この400万から100万までの詳細について書かれた表のことを言います。

 

収入400万−生活費100万−家賃100万−その他100万=残り100万ということを表した表のことを言います。

 

 

会社の長年の成果を見たいとか、お金の使い方の特徴などを見るのであれば貸借対照表で、

 

今年はどこが良くて儲かったのか、どこか悪くて儲からなかったのかを見るのであれば損益計算書になります。

 

きちんと用途によって使い分けるようにしましょう。

 

 

財務諸表はなぜ経営に活かしにくいのか?

決算書の説明を受けると大体の方がその仕組みを理解することができます。

 

また重要な数字であることも理解していただけることが多いです。

 

でも経営に活かすとなると話は別でなかなか活用に踏み切れません。

 

なぜなのでしょうか?

 

それは次の3つのような問題があるからだと弊社は考えています。

 

専門的すぎる

まず一つ目が専門的すぎるということです。

 

決算書の単語を見ても、営業利益や経常利益などのどっちが利益?と思ってしまうような言葉が並んでいたり、繰越利益剰余金のような一般的に使わない単語が並んでいたりします。

 

また数字を計上するルールも厳しく決められているため使ったお金=費用とか入ってきたお金=収益という単純なものではありません。

 

決算書を経営に活かしにくくしている最大のポイントはこの専門的すぎるという事だと思います。

 

実感と合わない

次に活用しにくいポイントとしては実感と合わないという事です。

 

決算書にのっている利益を見ると「うちはこんなに儲かってないよ」という方がいらっしゃいます。

 

社長が考えている儲かった金額と、決算書上の利益には金額差があるため経営者は「決算書は実務的じゃないから使えない」と考えてしまいます。

 

過去の数字

最後に決算書の数字は結局は過去の数字であるということです。

 

経営者の方の仕事は決断をすることです。

 

過去の数字を見て「去年は良かったね」ではなく、今年・来年に手を打つために活用できるようになっていないといけません。

 

どうすれば経営に活かせるのか?

ではどうすれば経営に活かすことができるのでしょうか?

 

先ほどの決算書を経営に活かすことができない3つの理由を逆に考えてみるとどうでしょうか?

 

つまり、算数程度の知識で理解ができて、実感に合い、将来の経営の打ち手を取ることに活用することができるのであれば活用することができるのではないでしょうか?

 

お金の見える化をする

経営に数字を活用するためには、簡単に実感と合った形で将来に向けて使える必要があります。

 

その方法がMQ会計のブロックパズルです。

 

MQ会計は西順一郎氏が発明された図形で、著名なコンサルタントの和仁達也先生もブロックパズルという名称で活用をされています。

 

参考:超ドンブリ経営のすすめ 著者:和仁達也

 

他にもこの図形を活用されている方は多くそれだけ汎用性が高く簡単に使える図形だと言えるでしょう。

 

この図形の使い方は様々ですが、弊社では以下の順番でコンサルティングを行っております。

 

まずは経営者が理解する

まずは経営者の方とマンツーマンでしっかりとお金の流れを理解していただきます。

 

実際の決算書の数字を活用して、図形を一緒に作成をしていきます。

 

その過程で変動費や固定費などの近いを理解していただきます。

 

図形が出来上がった後は、指標を使って問題点を把握します。

 

問題点を把握したあとは、どこを改善するとどのように数字が変化するのかを確認いただき、数字の感覚を養っていきます。

 

ここまでしっかりやると経営者の方は、経営の打ち手の効果やお金の流れがわかってきます。

 

次に従業員に理解をしてもらう

どの会社も一般的には現場の従業員が商品を売り、サービスを提供をしています。

 

従業員の方にも数字の必要性や使い方を理解していただく必要があるため、同じようにブロックパズルを使って従業員の方に数字の感覚を養っていただきます。

 

従業員の方は、経営者以上に会社のお金の流れがわからないため、ブロックパズルを学ぶことによって経営者の方の言っていることや行動に一定の理解をし始めます。

 

経営者と従業員が完全にお互いを理解するのは立場上難しいので、このブロックパズルという共通言語を使うことによって垣根を低くしていきます。

 

会社としてデータを蓄積する

経営者が数字を理解し、従業員も数字を理解したところで経営の打ち手を取るべく会議を開くなどの行動をとっていきますが、ここで次の問題がでてきます。

 

それは「数字データの不足」です。

 

中小企業には数字データの蓄積がないケースが多く、極端な場合には数字と言えば決算書しかないということがあります。

 

数字という客観性的なデータがあってこそ公平な立場で意見を言い合い、良い改善策を考え出すことができます。

 

担当者を決めて数字の収集をしていきます。

 

時間がかかるので忍耐力をもって取り組む

経営数字の活用は、データの活用が必要なのである一定の時間が必要です。

 

スタート時の環境にもよりますが、経営数字の定着をさせるためには3年目ほどの歳月が必要でしょう。

 

粘り強く忍耐をもって取り組む必要性があります。

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